又右衛門さん VS ぷち子
2012/08/03 (Fri)
ここは、ぷちタッタ姫の別荘です。

タッタ姫は正装の姿で、何だか忙しそうです。
タッタ姫「困ったのう。全世界女神会議と、秋の紅葉計画の準備が忙しくて、ニンゲンのお友だちのところに遊びに行くひまが無いのじゃ。せめてお手紙だけでも届けたいのじゃが…」


タッタ姫は秋の女神様なので、今年の紅葉の美しさをどうするか、決めなければいけない立場なのでした。
又右衛門さん「姫様、では私が姫様のお手紙を届けに参りましょう」
  タッタ姫「おお、そうか。いつも頼りになるのう、またえもん。ではこれを頼むぞよ」


又右衛門さん「この中にお手紙が入っているのでございますね」
  タッタ姫「うむ、そうじゃ。帰りにお返事をこれに入れて持ち帰ってくるのじゃぞ」


又右衛門さん「ははっ、かしこまりました」
 そのころ、ア○ドレさんのおうちでは、あわただしい朝の支度の真っ最中です。  
  ア○ドレさん「うわぁ、梅ちゃん先生をみていたらもうこんな時間に!会社に遅れそうだ!!」
  ぷち子「おっちゃん、ソックスはいてないー」


ア○ドレさん「あれっ!?ホントだ。早くしなきゃ。焦るなー」
  ア○ドレさん「じゃあ行ってくるから、あやしい人が来たら家に入れちゃだめだよ」


ぷち子「おっちゃん、七匹の子ヤギのお母さんみたいー」
  ア○ドレさん「今日も暑そうだし、帰りにアイスクリームを買って帰るからね。楽しみにしとくんだよ」


ぷち子「わーい、やったー!」
「いってらっしゃーい!アイスクリーム!」
   「さて、おっちゃんは出掛けたし、何して遊ぼう?」


と、お気楽なぷちたちです。
   
「テレビでオリンピックハイライトを見る?」
   
「絵日記を一週間分書いてないし〜」
  「あさがおの観察日記もそろそろ書こうかなー。もうつるが伸びてつぼみが付いてるし」


↑って、どんだけ観察してないんだか?(^^;)
  …なんてことをぷちたちが話していたら、轟音と共に突然煙が出てきました。


一同「あれれっ?」
  煙が晴れるとそこには誰かが立っていました。


一同「どひゃーっ!」


又右衛門さん「皆の者、静まれいっ。我こそは龍の末裔でタッタ姫の家来、又右衛門と申す〜!」
  又右衛門さん「本日はタッタ姫様より仰せつかって、皆にお手紙を届けに参ったぞ」


又右衛門さんの内心【ふっ、我ながらかっこよく決まったでござる!】
  ぷちマリーン「わーい、タッタちゃんからお手紙だー」
  又右衛門「こころして読むが良い。ニンゲンの少女たちよ」
  ぷちマリーン「何が書いてあるのかな?」
  ぷちエクセリーナ「忙しいからしばらく遊びに来れないって言ってたしー」


ぷちジェニー「次にくる時に何して遊ほう?みたいな感じ?」
  ぷちマリーン「じゃあ、おっちゃん。早く箱開けて!」
  又右衛門さん「はいっ?」
  ぷちジェニー「なー、おっちゃん。だから早く早く!」
  ぷちエクセリーナ「そう言えば、おっちゃん、ア○ドレのおっちゃんそっくりやけど、もしかして、おっちゃんが化けとるのん?」
  又右衛門さん「…??」


ぷちたち「わーい、ホンマやー。なんや、ア○ドレのおっちゃんやー」
  ぷちジェニー「アイスクリーム買ってきた?」
  又右衛門さん「おっ…!ちゃん…!?この私が…、びっ!美青年のはずの私がおっちゃん…?!そしてアイスクリーム?」


又右衛門さん、さっぱりわけがわからずうろたえています。
  又右衛門さん「まさかとは思うが、私がおっちゃんに見えるのでござるか?」


ぷちマリーン「うん、おっちゃんやもん!」
  ぷちエクセリーナ「だって、アイスクリーム買って帰るって言うたやん。おっちゃん」
  又右衛門さん「…おっちゃん…」



又右衛門さん、気の毒に、ワケがわからず大混乱です。
  又右衛門さん「…とっ、とりあえず姫様からのお手紙は渡したでござる。お返事は又、後日この箱に入れてくれたら、自動的に姫様に届くでござる…。では今日のところは早々にこれにて失礼…」
  ぷちたち「あれっ?消えた…」


又右衛門さん、来た時とは違って、勢いのまったく無い消え方で帰って行きました。
 しばらくしてア○ドレさんが帰ってきました。  
  ア○ドレさん「ただいまー。今日も暑かったなぁ」


「みんな、アイスクリームは冷凍庫に入れといたよ」
   
ぷちたち「あれ?おっちゃん、お帰り。というか、また帰ってきたん?」
  ア○ドレさん「えっ?朝、出掛けてから、今帰ってきたのが初めてだよ。誰か来たのかい?」
  ぷちたち「うん、おっちゃんそっくりな人」

「じゃあ、あの人、誰やったんかな??!」
 そのころ、タッタ姫の別荘では…。  
  タッタ姫「またえもん。お手紙は届けたのか?そしてお返事は?」


又右衛門さん「うーん、うーん。ちゃんと届けましたし、お返事は後日届きますですよ…」


タッタ姫「どうしたのじゃ?具合でも悪いのか?」
  又右衛門さん「いえね、姫様。ふて寝でございます。今日ばかりは放っておいて欲しいでござります」

タッタ姫「いい歳してすねるとは、困った者じゃのう、またえもん」

いつもは又右衛門さんを振り回しているタッタ姫も今回ばかりは呆れてしまいました。




おしまい。
  以下、余談。

「またえもんもニンゲンの歳では30過ぎではないか。園児におっちゃんと呼ばれても仕方ないぞよ」


「いいえっ!姫様、私は誰が何と言ったってまだまだ青年ですってば!筋トレとエステで若返ってみますともっ!」


「それを人は悪あがきと申すのじゃ」
  今回の新作着物。
タッタ姫の祭事用着物です。

千早というのか、そんな感じをイメージしました。

  脱いだら巫女さんになります。

はかまはすそが長いので「遠山の金さん」っぽいかも。


タッタ姫は後ろの髪が重いので、後ろにコケやすく、いつもは園児用のスタンドを使っています。

このすそを引きずるはかまをはくと、園児用スタンドが使えなくて困りました。

代わりにオビツスタンドを使いましたがあまりに目立つので、一部写真を加工しています。
  追加写真:縫った時に試着したものです。
この子は初代タッタ姫ちゃん。


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