|
ここは水の底の別荘です。
今日も又右衛門さんがタッタ姫に一日の予定を連絡しています。
またえもんさん「姫様、今宵の晩餐会の時刻でございますが、午後五時からでございます」
タッタ姫「ふむふむ。それから?」 |
|
「…それと春一番の風が吹く時期についてでございますが、各都道府県別に会議で決定致しまして…」 |
|
タッタ姫「…」 |
|
またえもんさん「…」 |
|
またえもんさん「姫様、先ほどから私の顔を穴が開くほどご覧になってらっしゃいますが、私の顔に何か付いているのでございますか?」 |
|
タッタ姫「うむ。またえもんはいつからその髪型なのじゃ?ちょっと気になってのう」
「わらわは姫なのでいつも同じだが、またえもんもいつも同じで飽きぬのか?」 |
|
またえもんさん「さようでございますねぇ。ずいぶん前から同じでございますが、特に不満もなくそこそこ気に入っております」 |
|
またえもんさん「由来を話せば長くなるのですが」
タッタ姫「では手短に話してみよ」
またえもんさん「そもそも昔々、私が山で修行をしている時に、この髪型にしてからというもの、万事順調に事が運ぶので、言ってみればラッキーヘアーみたいなものでございましょうかねぇ」 |
|
タッタ姫「ゴチャゴチャ言ってないで、たまにはイメチェンしたらいいのじゃ!」 |
|
タッタ姫「えいっ!」
またえもんさん「あわわわわわーっ!ひっ、姫様っ、一体何を??!」
タッタ姫は神通力で白い霧を又右衛門さんに吹き付けました。 |
|
タッタ姫「おおっ、ずいぶん雰囲気が変わったぞよ」 |
|
またえもんさん「はいっ?」
|
|
またえもんさん「何だか頭がすーすーするでござる」
タッタ姫「なかなか良いぞよ。さっそく鏡で見てみるのじゃ」 |
|
またえもんさん「ありゃーっ!なんじゃこりゃあ??」
タッタ姫「どうじゃ、なかなか若返った感じじゃろう」 |
|
またえもんさん「うーむ。なぜかこの髪型にすると、白い龍に変身して、若い女の子と仲良くなって、風呂屋で働きたい気分になってきたでござる」
タッタ姫「いや、それは何とかの神隠しのお話じゃ。そこんとこはオフレコで頼むぞよ」 |
|
またえもんさん「なかなか良いでございますなぁ。この髪型ならイマドキの女子にウケるかも知れないでござる」
タッタ姫「そうそう、またえもんも早くお嫁さんを見付けなくてはいかぬのう」
タッタ姫心の声:(でないとわらわはいつまで経っても羽根が伸ばせぬし)
|
|
またえもんさん「こうやってじっくり見ると私もなかなかイケメンでございますなぁ、ははは」
タッタ姫「ほんのいたずらのつもりだったが気に入ったようじゃ。とりあえずめでたしめでたし」 |
|
今回のタッタ姫着用の着物。
いつものように試作品です。
以下は自己メモです。(^^)
この生地は少し厚みがあって、着せる時におはしょりがモコモコして着付けにくかったです。
こうやって羽織る風に着せたら問題はないです。 |
|
白いえりがまぶしすぎ。
後で気が付きました。(汗) |
|
下に着ているのはノースリーブの着物です。
この着物も生地がちょっと厚いので、袖付きだったらタッタ姫が身動きできないほどモコモコだったかも。
重ね着するなら薄地の着物が良いかも知れません。 |
|
|